上信電鉄150形 155Fが解体搬出される
経年が50年を迎える車両を、JR東日本から購入した中古車両により、置き換えを進めている上信電鉄。
JR東日本107系改め、上信電鉄700形の営業運転も開始され、まずは、150形から置き換えが始まった。3編成存在する150形は、西武鉄道の401系・701系・801系を譲り受けたもので、2018年6月には、旧401系だった151Fが引退。その後、旧701系だった155Fも、いつの間にか、引退してしまい、残るは、旧801系だった153Fのみになってしまった。
5月18日のこと。155Fの解体作業が進み、今夜、搬出されるようだと言う情報をTwitterで発見した。この日、私は、秩父鉄道、広瀬川原車両基地で開催されていたイベント会場へ出掛けていた。熊谷経由で現地入りしていた事から、JRの「休日お出かけパス」を購入していた。このきっぷ、高崎線は神保原までフリー乗車区間となっている為、高崎までは、僅か240円追加で払えば到達できる。これは、155Fの最後の姿を見に行くしかない。そう思い、現地へ向かう事にしたのだが・・・
まずは、5月18日の模様をお伝えする前に、ゴールデンウィーク中、5月3日に撮影した、155Fの様子から、ご紹介したいと思います。
一足早く、解体・搬出されてしまった150形155F。(2019年5月3日撮影)
5月3日、私は、自社発注の200形のうち、オール電動車で混色編成となっていた、デハ204+デハ205を撮りたくて、急遽高崎に向かったのだが、新幹線が高崎駅に到着する直前、車内から上信電鉄の車庫を眺めてみると、デハ204+デハ205は、高崎の車庫の中にいるのが見えた。せっかく来たので、そのまま、車庫の様子を眺める事が出来る駐車場へ直行すると、既に運用を離脱していた155Fが、撮影しやすい場所に停められていた。
元801系である153Fと向かい合わせに停められていた155F。
この日の本来の目的であった、デハ204+デハ205の混色編成、そして153Fと155Fが向かい合わせで停まっていると言うシーンが撮れた事で、勢い余って高崎へ来た事が無駄ではなかった。とは、あまり思えなかったのだが、2週間後、行っておいて良かったと思えるようになった。
そして5月18日の夕方。私は、急遽、高崎へ向かった。急なスケジュール変更での訪問の為、高崎で過ごせる時間は1時間ほどしかない。まずは、上信電鉄本社近くの駐車場へ向かった。
ガラスやライトなどの部品が外され、搬出までの最後の時間を過ごす、クモハ156号車。
私の目に飛び込んできたのは、2週間前とは異なり、ガラスやライトなどの部品が外されたクモハ156号車。まるで魂が抜けた状態と言っても過言ではない。
クモハ155号車も、部品の取り外し作業が進んでいた。
そして、奥のクモハ155号車も見てみたが、こちらも、部品の取り外し作業が進んでいた。
ドラム缶で支えられているクモハ156。
クモハ156号車は、車体中央から、既に真っ二つに分割されており、ドラム缶で支えていると言う感じ。
別の角度からクモハ156を見てみる。
この後、解体・搬出作業が進む155Fを、上から眺めてみようと思い、近くの立体駐車場の屋上へ上がってみた。
解体・搬出作業が進む155Fを上から眺めてみる。
下から、横から、そして上からと、一通り155Fを撮影した事で、自分自身にも気持ちの整理がついた。
155Fは、この日の夜、クモハ156号車がトレーラーに載せられて、搬出された。そして、残ったクモハ155号車も、クモハ156の後を追うような形で、一週間後の5月25日の夜、2回に分けて搬出されたとのこと。これにより、西武鉄道の旧701系は、関東から消滅。三岐鉄道に残るのみとなった。
155Fが去った今、今度は、一足先に引退した、旧西武鉄道401系である151Fが、この場所に移動しているとの事。
孤軍奮闘していた153Fだったが・・・(2019年3月31日撮影)
残る150形は、弊ブログ10周年記念の貸切列車にも使用した153F。急遽、高崎を訪れた5月18日も、運用中の姿を目撃しており、孤軍奮闘している様子を目にしていたのだが、Twitterにアップされていた情報によると、この車両も、いよいよ運用を離脱してしまったのか、JR東日本の線路との間にある側線に押し込まれてしまっているとのこと。150形の終焉の時が、刻一刻と近付いている。
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コメント
上信電鉄さんの旧401,701系がいなくなってしまいましたか。また残る旧801系も危うい....
車齢が車齢だけに仕方ないですが、三岐鉄道にしょっちゅうは行けませんし、悩ましいです。
投稿: へいすけ | 2019/06/01 21:29
へいすけさん、コメントありがとうございます。
上信電鉄の150形、旧401系については、まだ解体されていませんが、今回解体された155Fの動きを振り返ると、旧401系である151Fも、残された時間は、そう長くないと思われます。
これで、旧401・701系が残るのは、三岐鉄道のみとなりましたが、仰る通り、関東からは遠く離れた地ですので、悩ましいですね。私も、近いうちに、三岐鉄道を訪問したいとは思っていますが、なかなか難しいです。
投稿: TOMO | 2019/06/03 23:59