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惜別 651系「伊豆クレイル」 長野総合車両センターへ廃車回送される

今年3月14日のダイヤ改正で、伊豆方面へ新型特急列車「サフィール踊り子」が華々しくデビューしたが、「サフィール踊り子」とは対照的に、ひっそりと引退してまったのが「伊豆クレイル」である。

「伊豆クレイル」は、かつて常磐線の看板特急列車「スーパーひたち」で運行されていた651系電車を改造した観光列車で、小田原~伊豆急下田間を、土曜・休日に1往復運転していた。全車両グリーン車座席指定の快速列車として運行され、一部の座席は、食事サービスとセットの旅行商品として発売されていた。しかし、車両の老朽化に伴い、今年3月29日を以て、通常の臨時列車としての運転は終了となり、以後、静岡デスティネーションキャンペーンのオープニング列車として運転された後、6月28日に同キャンペーンのクロージング列車として、ラストランが計画されていたが、いずれも、新型コロナウイルスの影響により中止となり、3月29日の運転が、事実上のラストラン列車となっていた。

そんな651系「伊豆クレイル」が、10月8日から9日にかけて、長野総合車両センターへ廃車回送されたことを、TwitterやFacebookの書き込みで知った。実は、私、2019年4月7日に、職場の慰安旅行で、651系「伊豆クレイル」に乗車していました。そこで、今回は、その時の模様を、ちょっとだけ触れておきたいと思います。

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熱海駅に停車中の651系「伊豆クレイル」(2019年4月7日撮影)

2019年4月の職場の慰安旅行では、「伊豆クレイル」の下り列車に乗車した後、下田に宿泊する旅行プランとして乗車。東京から小田原までは、普通列車のグリーン車で移動し、小田原駅から待望の「伊豆クレイル」へ。車内で食事を楽しみつつ、熱海駅では、停車時間を利用して、1番線から「伊豆クレイル」を撮影してみた。

編成全体を撮影した後、今度は1両ずつ、各車両を撮影。

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1号車 クロ650-1007

海側は窓側に向いたカウンター席。山側は1人掛けのボックスシート。

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2号車 モハ650-1007

パブリックスペース。バーカウンター・ラウンジを備える。

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3号車 モロ651-1007

4人用コンパートメント5区画、車いす対応の2人用コンパートメント。当日、私は3号車に乗車。

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4号車 クロ651-1101

回転式リクライニングシート(40席)と固定式ボックスシート(12席)。この車両のみ、乗車券とグリーン券で乗車できる。その場合、2号車のバーカウンターでの食材などの購入が可能。

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4号車側からも編成全体を撮影。

美味しい料理を食べながら、車窓を眺める。そして、2号車では演奏会なども行われ、あえて時間をかけて列車を楽しむ。日頃、忙しく生活していると、たまには、こんな列車に乗って、ゆっくり旅を楽しむことが最高の贅沢と言えるかもしれません。

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車内で提供されたお食事。

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デザート。

小田原から伊豆急下田までの約2時間半の旅。しっかり鉄道の旅を堪能して、夜は下田の旅館に宿泊。温泉と海の幸を堪能。

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帰りはスーパービュー踊り子で東京へ。

1泊2日の下田の旅。最後はスーパービュー踊り子号で東京へ戻りました。スーパービュー踊り子の251系も今年3月に引退。651系も251系もデビューから30年。651系は15歳、251系は17歳だった頃に出てきた車両ですから、それだけ自分も歳を取ったのだと感じます。

長野総合車両センターへ廃車回送された651系「伊豆クレイル」ですが、Twitterの書き込みによると、長野総合車両センターの留置線に、スーパービュー踊り子号として運用されていた251系の中間車と並んで留置されているとのこと。いずれ、解体作業が始まることでしょう。651系「伊豆クレイル」、本当にお疲れ様でした。

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特急草津号として吾妻線を走る651系1000番台。

なお、651系ですが、勝田車両センター所属車両については全て廃車となり、残るのは、特急「草津」「あかぎ」「スワローあかぎ」用として、大宮総合車両センターに所属する651系1000番台車49両(7両編成7本)を残すのみとなりました。それまで使用されていた185系の代替車両として、直流専用車両に改造した上での転用でしたが、既に登場から30年以上が経過しており、こちらも、残された時間は、そう長くないかもしれません。

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