西武2000系 旧2000系最後の6連 2031F引退
2022年10月18日に2027Fが廃車回送されてから、旧2000系最後の6連として活躍してきた2031Fが、10月5日、横瀬車両基地へのラストランツアーを以て引退することとなった。
旧2000系最後の6連、2031F(前6両)がついに引退。(2023年6月4日撮影)
40000系の増備に伴う6000系の玉突き転配により、新旧問わず、2000系の廃車が進む状況だけに、2031Fもいずれは・・・と言う思いから、この1年間、見かけたときは出来るだけカメラを向けるようにしていた。6両編成と言う事で、国分寺線で使用される機会が多かったが、8月に入ってからは、引退興行とでも言うのか、2両編成の2455Fと手を組んだ8両編成で、新宿線・拝島線の各停運用に進出。土日を中心に撮影を続けた。
本川越方に2455Fを連結し、8両編成で西武新宿を目指す。(2023年8月20日撮影)
2031Fと2455Fのコンビは、意外と長く続いた。入庫して、編成を解かれると思いきや、連結順序を入れ替えて、翌日から再び運用に就くことも・・・
2455Fを西武新宿方に連結。小川駅に進入する2031F。(2023年8月26日撮影)
今年の夏は、まさに酷暑だったが、2031Fの動きを見ながら、買い物ついでに自宅の近くで撮影。と言うのが週末の生活パターンだった。
10月5日引退と発表があった後も、2031Fは普段通り走り続けるが、引退が近付くにつれて、運用は国分寺線が主体となっていった。
国分寺線の運用に就く2031F。(2023年9月24日撮影)
9月最後の日曜日となった24日。2031Fは国分寺線の運用に就いていた。この日、国分寺線には、2両編成の2417Fが、4両編成の2527Fと組んで国分寺線を走っており、小川駅と恋ヶ窪駅では、旧2000系同士の並びが見られたが、2両編成の2417Fの連結位置が国分寺方のため、恋ヶ窪駅では撮影し辛いと判断。夕方になってから、小川駅で両編成の並びを撮影した。
2031F(左)と2417F(右)の並び。(2023年9月24日撮影)
2031Fは、この後も国分寺線主体の運用に就いていたが、9月30日に上石神井車両基地で、2031Fを含む2000系の有料撮影会が開催されるため、9月28日の午前中、南入曽車両基地へ回送された。この回送、運良く目撃することが出来たのだが、撮影できる状況ではなかった。そして、29日には撮影会に備えて、上石神井車両基地へ回送された。なお、この撮影会には、運良く参加することが出来たので、その模様は、後日執筆する予定です。
上石神井車両基地での撮影会を終えた2031Fは、10月1日の昼過ぎに南入曽車両基地へ回送され、翌10月2日の朝、4両編成の2507Fと組んで西武新宿まで1往復、急行として走ったのが、2031F最後の一般運用となりました。そして、10月4日に開催される小手指車両基地での撮影会に備えて、前日の3日、南入曽車両基地から小手指車両基地へ回送。長年活躍した新宿線に別れを告げました。
そして、運命の10月5日。私は、2031Fのラストランに合わせて有休を取得。撮影に出掛けます。
事前に発表されているスケジュールによると、2031Fは、小手指駅を11時37分頃に出発とのこと。新宿線の朝ラッシュ時の様子を観察した後、小手指車両基地の様子を見に行ってみたが、2031Fは、車両基地の中程にたため、公道からの撮影は諦めた。せめて、車両基地から出庫してくる瞬間を撮ろう。そう思い、小手指駅で待機する。しかし、2031Fのラストラン列車に先行するには、小手指駅11時30分発の飯能行きに乗らなくてはならない。2031Fの入線が先か、飯能行きの発車が先か。先に動いたのは飯能行きだった。私は、飯能行きの先頭車両に乗車し、車内から、出庫してくる2031Fを撮ることにした。
小手指車両基地を出庫する2031F。(飯能行き2131列車の車内より撮影)
小手指駅から乗車した飯能行き2131列車の先頭車両には、2031Fを撮影しようとする同業者が多く、何とか撮影できたのがこの1枚。撮影時は気付かなかったが、この列車、2031Fのモハと被るような列車番号だった。
私は、このまま飯能駅まで乗車した後、飯能駅からは、待機していた西武秩父行きに乗車。どこで撮ろうかと考えながら降り立ったのは西吾野駅。ホームの飯能方で2031Fを待つことにした。この日、西吾野駅構内では工事が行われており、列車監視員の方が、作業中の作業員に向けて、列車が近付くと注意喚起をしており、列車の接近を事前に知ることが出来たのは有り難かった。
西吾野駅2番ホームに入線する2031F。
12時40分、2031Fのラストランツアー列車が、ゆっくりと西吾野駅2番ホームに入線してきた。まずは、最後部車両がトンネルを出た時点で撮影。
更に近付いてきたところでもう一度。
そして、もう一度、更に近付いたところで撮影してみた。
「ちちぶ28号」との一瞬の出会い。
2031Fのラストランツアー列車は、この西吾野駅で、上りの特急「ちちぶ28号」と交換のため、2分ほど停車した。新宿線では、なかなか出会う機会が無かった001系ラビューとの並びが撮れたことは良かった。
横瀬へ向けて走り出す2031F。
001系ラビューとの並びを撮影した後、急いでホームの先端へ。走り去る2031Fにカメラを向けた。
この後、後続の西武秩父行きで横瀬へ。ホームの西武秩父方から2031Fを撮影してみる。
最後の旅を終えた2031F。
既に自力での入替運転は終了しており、ツアー客の撮影会に向けた準備が進められていた。暫くホーム上で観察していたが、ツアー客も車両基地内に移動したのを待って、改札口を出場。地下道を通って、車両基地横の側道へ移動した。
D16号機関車と2031F。
構内には、撮影会終了後の入替に備えてなのか、構内入替担当のD16号機関車がこの位置に止められていた。
最初は、「団体専用」表示だったが・・・
側道より2031Fを撮影してみる。最初は、行先表示も「団体専用」だったが、後に行先表示も変更。更に、オリジナルのヘッドマークも掲出された。
「急行 西武新宿」表示。そしてヘッドマークも掲出。
そして、車両基地の入口手前まで移動。
「急行 本川越」表示も撮影。
側道に集まった方達と談笑の後、ホームへ移動。
ラビューと2031F。
15時42分、「ちちぶ19号」が横瀬駅に到着。進入してくるラビューと2031Fをホーム上で撮影してみた。そして・・・
ついにパンタグラフが下りた。
15時45分、2031Fは静かにパンタグラフを下ろした。
パンタグラフが下りたモハ2131。
旧2000系は、まだ2両編成が3本在籍しているが、この瞬間、一つの歴史が終わったような感覚に陥った。
4007Fの西武秩父行きと2031F。
15時56分、4000系4007Fによる西武秩父行き5037列車との並びを撮って、横瀬駅から撤収。この西武秩父行きで西武秩父へ移動し、駅構内、祭りの湯のフードコートで襲い昼食を摂った。少し休憩した後、西武秩父駅17時10分発の飯能行き5052列車に乗車し、帰宅の途につくことに。
解体線に押し込まれた2031F。(5052列車の車内より撮影)
近くにD16号機関車が居たので予想は出来ていたが、2031Fは、撮影会終了後、D16号機関車によって解体線に押し込まれていた。
2031F、ありがとう。お疲れ様。(5052列車の車内より撮影)
私は、5052列車の車内から、解体線に入った2031Fにカメラを向けてみた。最後の最後まで乗客を乗せて、職務を全うしながら横瀬へ旅立った2031F。地味な車両だったが、旧2000系最後の6連として注目度も上がり、幸せな車両だったのかもしれない。
2031F、長い間、お疲れ様でした。
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