4015F最後の花道 南入曽車両基地撮影会ツアー列車を撮影する
1月8日の撮影記です。
この日、西武新宿線の南入曽車両基地では、2両編成が3本残るのみとなった旧2000系の、先頭車両の前面にパンタグラフを装備している車両、通称「前パン」車両を中心に並べた撮影会が開催された。近年、急速に数を減らしている2000系。昨年も同様の有料撮影会を何度か開催していたが、今回は、会場が南入曽車両基地となり、参加者は、会場となる南入曽車両基地まで、豊島園駅から直通列車で移動することになっていた。
私自身、2000系の撮影会は、昨年、二度参加して、ある程度満足してしまっていたこともあり、今回は、撮影会の会場へ向かう臨時列車の方に興味があった事から、会場行きの臨時列車を撮影することにした。
予め発表されていたスケジュールによると、撮影会に参加される方は、豊島園駅に集合し、同駅9時05分頃に乗車するとなっていた。しかし、使用車両に関しては、何も書かれていない。私は、撮影会でも展示される、4両編成の2000系を使用するのではないかと予想していた。となると、新宿線から池袋線へ車両を回送することになる。私は、7時40分頃から所沢駅で観察していたのだが、4番ホームの発車案内器にそれらしい表示はなく、諦めて豊島園駅へ向かった。
8時24分、豊島園駅に到着。改札を出場すると、駅前には、ツアー参加者が列を作っていた。練馬駅から乗車した豊島園行きの車内でお会いした方のお話によると、東長崎駅4番ホームの発車案内器に「回送」の表示が出ていたとのこと。と言う事は、ツアー列車に使用される車両の送込みは、東長崎駅と見て良さそう。
駅スタンプを押した後、入場。ホームの発車案内器を見ると、この後の池袋行きは、8時44分、54分、9時13分と続くのだが、8時54分発の後は約20分開くため、この間にツアー列車が出ることは間違いない。当初は、豊島園駅での撮影を考慮していたが、豊島園駅で撮影すると、練馬駅から先、先行出来ない可能性もあり、練馬駅で観察することにした。8時44分発の池袋行きで練馬駅へ移動すると、ホームの池袋方には、カメラを持った方達が多数待機していた。私は、ホームの8号車付近からカメラのライブビュー機能を活用して撮影することにした。
9時01分、ツアー列車として豊島園駅に送り込まれる回送列車がやって来た。
練馬駅に進入する4015Fの回送列車。
ツアー列車として豊島園駅に送り込まれるのは、なんと4000系の4015F。個人的には、撮影会の会場でも展示される2000系だと思っていたので、これはちょっと意外だった。この車両が見えてきた時、豊島園駅で撮っておくべきだった・・・と思ったのだが、2022年9月に運転された臨時夜行急行「奥武蔵51号」で入線実績があり、撮影していたことを思い出した。
送込みの回送を撮り終えた後、ホーム上を歩き、ホームの飯能方へ。豊島園駅を発車して、練馬駅高架線に上がって来る4015Fを撮影する。池袋方ほどではないが、ホームの飯能方にも人が集まっており、ここでも、ライブビュー機能を活用しての撮影となった。
高架線を上がり、練馬駅に進入する4015Fのツアー列車。
9時11分、4015Fによる南入曽車両基地行きツアー列車がやって来た。4両編成と言う事で、勾配を上がって来る様子を、最後尾車両まで入れて撮ることが出来た。
豊島園行き20152Fと並ぶ。
4015Fのツアー列車は、練馬駅3番ホームでいったん停車。振り向いてカメラを向けてみると、2番ホームには豊島園行きが入線。タイミング良く入線してきた豊島園行きは、ラッピング車両、「スタジオツアー東京エクスプレス」の20152F。ホームドアが設置されているので、これが限界なのだが、それでも練馬駅らしい並びを捉えられたと思う。
この後、4015Fは、練馬駅の池袋方にある引き上げ線に入った。この引き上げ線は、有効長が4両分しかないため、普段は、レストラン列車「52席の至福」が池袋駅発着で運行される際、食材積み込みのため豊島園駅へ向かう際に使う程度で、普段はほとんど使用してない。ここに入ったからには、しっかし撮影しておきたい。
引き上げ線停車中の4015Fの横を6000系の準急が通過。
9時16分、6000系6156Fによる準急所沢行き4301列車が引き上げ線の横を通過した。引上げ線に停車中の4015Fと、その横を通過する6156Fの準急所沢行き。この引き上げ線に車両が入る機会が少ないため、このような並びも貴重な光景と言える。
練馬駅2番ホームに入線する4015F。
4301列車通過から3分後、4015Fのツアー列車が引き上げ線から出て、練馬駅の2番ホームへ入線する。
練馬駅で再び「スタジオツアー東京エクスプレス」と出会うが・・・
振り向くと、上りの池袋行き各駅停車が到着。「スタジオツアー東京エクスプレス」のラッピング電車だった。そして、1番ホームには、西武有楽町線開通40周年を記念し、帯の色を黄色にした6117Fが停車中。この列車、元町・中華街からのFライナー快速急行(東急線内特急、メトロ線内急行)小手指行き1801列車。6117Fは、黄色帯になってから、地下鉄線内への乗り入れは有楽町線方面を優先にしていて、副都心線、東急線方面へはあまり入らないと聞いていた。珍しいこともあるもんだ。あちらは快急だし、4015Fの発車は、階級の後だろう。そう思い込んでホームを歩いていると、4015Fの姿が無いことに気付く。X(旧Twitter)によると、6117Fと4015Fは練馬駅を同時に発車し、富士見台付近まで並走していたとのこと。これは予め仕込んでいたことらしく、4000系が石神井公園まで緩行線(通常は各駅停車が使う内側線)を走ったという事も凄いこと。これなら、複々線区間で撮影するべきだった。でも、そうすると練馬駅の引き上げ線にいる4015Fは撮れないし・・・
二兎を追う者は一兎をも得ず。撮れるものを1つずつ撮っていこう。
気を取り直して、後続の準急列車でひばりヶ丘へ。ここで急行飯能行きに乗り換えると、清瀬駅で4015Fのツアー列車を追い越すことが出来た。私は、所沢駅で下車。3番ホームに移動して、4015Fの到着を待つことに。
所沢駅に進入する4015Fのツアー列車。
9時58分、4015Fのツアー列車が、所沢駅に4番ホームに入線した。まずは、光線状態は良いが、影が結構かかるため、影が少ない場所で撮ろうとすると、最後尾車両がちょっとだけ切れてしまう。
近付いてきたところでもう一度。
4015Fのツアー列車は、4番ホームに到着後、進行方向を変え、新宿線へと入っていく。私は、跨線橋を渡って4番ホームへ移動。新宿線との連絡線に進んでいく4015Fを撮ることにした。
所沢駅を発車。新宿線への連絡線を進んでいく4015F。
10時04分、4015Fのツアー列車は、所沢駅を発車。神宿線へと入っていった。
この後、後続の新宿線下り列車に乗車し入曽へ。先頭車両に被りつくと、4015Fは、南入曽車両基地の洗浄線に入っているのを確認した。
南入曽車両基地の洗浄線に留置中の4015F。(新宿線上り列車の車内より撮影)
私は、入曽駅で一旦改札を出場。再入場の後、上りの西武新宿行きに乗車。車内から南入曽車両基地の洗浄線に留置中の4015Fを撮影してみた。
この後、私は新宿へ。野暮用を済ませた後、再び新所沢へ。ツアー参加者は、撮影会終了後、4015Fに乗車し、新所沢駅で解散と言う流れになっているので、新所沢駅で4015Fを撮影することにした。西武新宿から急行本川越行き2649列車に乗車。13時55分、新所沢駅に到着。下りホーム本川越方先端に向かうと、既に4015Fを撮影しようとする人たちが多数集まっていた。私はホーム先端、2番ホーム側で待つことにした。
撮影会が終了し、参加者を乗せて新所沢駅へ向かう4015F。
14時09分、撮影会参加者を乗せた4015Fが新所沢駅に近付いてきた。まずは、新所沢1号踏切付近に来たところで撮影。そして・・・
新所沢駅4番ホームに入線する4015F。
近付いてきたところで、4番ホームへ進入する4015Fを撮影した。
この後、4015Fは、武蔵丘車両基地へ回送される。回送列車に先行して、お隣の航空公園駅へ先回り。
任務終了し、武蔵丘車両基地へ向けて新宿線を走る4015Fの回送列車。
14時30分、4015Fの回送列車が航空公園駅を通過。武蔵丘車両基地へと帰っていった。
撮影会を終えてから3日後となる1月11日。4015Fは、横瀬車両基地への帰らぬ旅に旅立ってしまった。廃車回送3日前に運転されたツアー列車は、4015Fにとって、引退前の「最後の花道」となりました。
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