門鉄デフになったＣ５８ ３６３号機による「パレオエクスプレス」を撮影する

今年２月１９日に製造から８０周年を迎えた、秩父鉄道「パレオエクスプレス」の牽引機、Ｃ５８ ３６３号機。

Ｃ５８ ３６３号機の傘寿を祝う特別企画として、Ｃ５８ ３６３号機のデフレクターを、期間限定で門鉄デフ（ＣＨ－２タイプ）に変更。５月１８日に広瀬川原車両基地で開催された、わくわく鉄道フェスタでお披露目となった。門鉄デフでの運転は、５月１９日から６月３０日までとのことで、これは是非とも撮っておきたい。

しかし、私自身が風邪をひいてしまい、６月は体調がすぐれない日が多く、なかなか遠出が出来なかったが、残り運転日も僅かとなった６月２２日の土曜日、体調も回復し、パレオエクスプレスの撮影に出掛けることにした。

デフレクターを出来るだけ強調できる場所で撮らなくては・・・この日、最初に訪れた撮影地は、樋口駅近くの定番ポイント。門鉄デフの終了が近いせいか、人気撮影ポイントでありながら、集まっている人はそれほど多くなく、落ち着いて撮れそう。先客の皆様に挨拶をした後、撮影準備に入る。


樋口～野上間を行く「パレオエクスプレス」

１１時２３分、「パレオエクスプレス」がやって来た。Ｃ５８ ３６３号機に付けられた門鉄デフは、九州の志布志機関区に所属していたＣ５８ １１２号機に取り付けられていたタイプのものを再現しているとのこと。ちなみに、２００９年１１月にも、Ｃ５８ ３６３号機のデフレクターを秩父鉄道創立１１０周年記念企画として門鉄デフで運転しているが、この時のデフレクターとは形が異なっている。

この後、続けて急行列車がやって来る。この急行列車を撮ってから樋口駅へ向かっても、後続の下り普通列車には十分間に合うので、撮影地にそのままとどまり、急行列車を撮影することに。


急行「秩父路３号」

「パレオエクスプレス」通過から７分。三峰口行き急行「秩父路３号」がやって来た。この列車に充当されていたのは６００２Ｆ。ＬＥＤ表示器不調なのか、行先と列車名が表示されていないように見える。

急行列車撮影後、徒歩で樋口駅へ。後続の三峰口行きに乗り込み先を目指す。秩父駅で「パレオエクスプレス」を追い越して、ここから先は先行する形になる。向かったのは、こちらも定番ポイントである武州中川駅。今回は、駅の三峰口方にある踏切から「パレオエクスプレス」を撮影する。



武州中川駅側線に入線する６０００系の回送列車。

１２時３６分、背後から６０００系の回送列車がやって来た。この列車、先程、樋口で撮影した急行「秩父路３号」の折り返し列車。上りの急行列車は、影森駅発となるため、車両も影森まで回送となるのだが、その回送列車が、武州中川駅で「パレオエクスプレス」と交換のため、暫く停車する。


パレオエクスプレスと６０００系回送列車。

１２時４０分、「パレオエクスプレス」が武州中川駅にやって来た。まずは、停車中の６０００系回送列車との並びを強引に撮影。そして・・・


武州中川駅を通過。三峰口まではあと少し。

踏切に接近してきた「パレオエクスプレス」を改めて撮影。煙も少しだけ写ってくれた。

武州中川駅での撮影後は、上り「パレオエクスプレス」撮影に備えて、上り列車で先行するが、１日乗車券の特権を生かし、一旦、御花畑駅で下車。駅前のラーメン店で昼食を摂ることにした。そして、お腹も満たされた後、再び移動開始。上り列車はどこで撮るか、とても悩んだが、結局は午前中も訪れた樋口へ。


樋口～野上間を行く「パレオエクスプレス」

１５時２１分、熊谷行き「パレオエクスプレス」がやってきた。この撮影ポイントでの上り列車の撮影は、線路を挟んで反対側からの方がポピュラーだが、この日はデフレクターを強調すると言う意味もあり、この場所で撮影してみたが、デフレクターは強調できたものの、Ｃ５８の後ろに連なる客車の４両目が架線柱に隠れてしまったようだ。

この後、１６時０２分頃に樋口駅で貨物列車同士のすれ違いがあるため、この場所に留まり、上りと下りの貨物列車を撮影することにした。


デキ３０１が牽引する７１０６列車。

１６時０１分、デキ３０１が牽引する７１０６列車がやって来た。最近、電気機関車のＨゴムの黒Ｈゴム化が進んでいるが、このデキ３０１は、灰色のまま。


デキ１０２が牽引する７３０５列車。

そして入れ替わりにやって来た７３０５列車は、秩父鉄道の現役電気機関車では最古参となるデキ１０２が牽引。この車両も、デキ３０１と同様、Ｈゴムが灰色のまま。良い車両を続けて撮影することが出来た。

７３０５列車撮影を以て、撮影地から撤収。樋口駅へと戻り、下り列車に乗車し御花畑へ。焼鳥「省松」さん に立ち寄った後、西武秩父駅から４０００系の各駅停車で帰宅の途に就いた。